長いものには巻かれない

常識は非常識かもしれないと考えてみる

意外? IT技術者でもパソコンができるとは限らない

こんにちは。
夏はフリーのエンジニア、冬は農家のなほちゃんです。
なぜ冬に農家?と思った方は鋭い!
クリスマスに一番忙しい農家と言えば、何を作っているのかだいたい分かると思います。 休みは元旦だけ。正月気分は全く無し。

さて、今回はIT業界の内情について。

IT業界の仕事の種類は膨大

IT業界には、すっごいたくさんの種類の仕事があって、しかも、あまり相互に関連性がありません。同じ業界内でも「洋服作る人」と「車を作る人」というぐらい違いがあります。嘘ではありません。

例えば「IT業の人はパソコンに強い」というのは誤解です。パソコンに弱いIT業界の人もたくさんいます。プログラムは必ずしもパソコンで組むとは限らないし、パソコンでプログラミングをしていても、プログラム開発用のソフトウェアしか使っていなければ、そのソフトウェア以外、使い方を知らないという場合も多いです。

また大企業ほど分業が進んでいます。設計専門の人の中にはプログラムを組めない人もいます。末端で、ひたすら関数を作っているような人もいます。

この末端のプログラマは、ほとんどの場合、ソフトハウスからの出向で、給料は安く、技術は身に付かず、使い捨てにされることが多いです。なほちゃんも某有名企業の野村〇〇に出向して、示された仕様書を元にひたすら何だか分からないプログラムを書かされていたことがあります。最近では、こういう業務は中国やインドなど海外に発注することも多いです。

IT業界に行けば将来有望な感じがするかもしれませんが、もしIT業界を志すのであれば、どのような仕事があって、どのようなキャリアパスを目指すのか考えておかないと、ただ苦しいだけの毎日が待っていますので気をつけましょう。

ITはハードウェアとソフトウェアに分かれる

IT業界を目指す人は、まず、ハードウェア方面に行くのか、ソフトウェア方面に行くのかを決めるべきでしょう。この二つは全く違う業界と言って良いほど、業務内容が違います。

ハードウェア

ハードウェア方面に行く人は理数系で、電気が得意な人。ロボットやセンサーなどはこちらになります。機械そのものを作る人は手先は器用な方が良いです。

最近の家電はマイコンが埋め込まれていて、プログラムで制御されているので、ハードウェア専門のプログラマの方もたくさんいます。この場合、手先の器用さは求められません。

ソフトウェア

業務系ソフトの開発やWeb製作はソフトウェア系になります。ゲームクリエイターもこちらに入ります。作曲家やデザイナー、小説家もこちらに入ります。ゲームを作る人はキャラクターを考えたり、シナリオを考えたりする仕事もあるので、必ずしもIT技術者とは言えないかもしれません。実際にゲームをプログラムする人はIT技術者ですね。

 

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なほちゃんはソフトウェア系なので、ハードウェアのことは全く分かりません。なので、これ以降はソフトウェアのお話に移ります。

ゲームクリエイター

小さい時からゲームソフトに熱中していて、いつか自分でもゲームを作りたいっていう若者は非常に多いです。そんな若者を待ち受けているのが、ゲームクリエイターを目指す専門学校。この学校で学べばゲームクリエイターになれるかのように甘い文句で若者を誘い込みます。なほちゃんも専門学校の講師をしていたことがあるので分かりますが、ゲームクリエイター専門学校に入ったらゲームクリエイターになれるかというと、そんなに甘くはない。漫画家や小説家と一緒で、ある程度の才能と、血のにじむような努力が必要な職種です。専門学校に入って教えてもらおうなどと考えるのではなく、自分で調べて作ってコンテストに応募するぐらいの熱意がないと、難しいです。

業務系ソフト開発

販売管理、顧客管理、会計管理など、ビジネスを効率化するためのアプリケーションを製作する仕事です。この仕事もピンキリです。弥生会計みたいな超有名ソフトを作る場合は、大人数で細かい仕様を作って、分業して作ります。なほちゃんも、超有名ソフト〇〇奉行のカスタマイズをしていたこともあります。業務系ソフトというのは、どんなに汎用的に作っても、業種に合わせて機能修正しないと使えないことが多いです。たとえば宗教団体の会計ソフトにはお布施機能が必要とか(実際にやりました!)

なほちゃんは、Microsoft Access みたいなのを使って、小さい会社の事務作業を効率化する仕事が好きです。プログラマは相変わらず男性が多い職種なのですが、男性はあまり事務作業をしないので、事務作業の効率化というのが分からないようです。業務ソフトの開発は、女性が向いていると思うので、どんどん増えていくと良いなぁと思います。

Web製作

ひと昔前までは存在しなかった仕事ですが(IT業界全体がそうですが、その中でも特に)Webサイトは今やどんな小さな会社にも必要ですし、作ったら作ったで、流行や技術に合わせて作り替えていかなければならないので、仕事の引き合いは非常に多いです。でも新しい職種なだけあって、必要とされる技術もどんどん変わるし、エンドユーザーさんは、どの業者に依頼すれば良いのかチンプンカンプンだと思います。Web製作事業者に必要なスキルや、業者の選び方については、また別の機会に書こうと思います。

まとめ

「仕事の種類は膨大」と書いておきながら、あまりたくさん紹介できませんでした。

Web製作一つとっても、デザイナー、プロデューサー、コンサルタント、フロントエンドエンジニア、バッグエンドエンジニア、サーバー管理者、コーダーなどなど、めちゃくちゃたくさんの職種があるのですが、細かく説明しても難しくなるだけなので、大雑把にまとめてみました。

どのような業界にも言えることですが、特にIT業界の技術者は、IT好きでないと勤まらないです。とにかく新しい技術が次から次へと出てくるので、好きでないとやってられないと思うんです。

また、家にパソコンがないという技術者もたくさんいます。そういう人に比べたら、趣味でパソコンを自作しているとか、休日にブログのカスタマイズをしている人の方がずっとパソコンが得意だったりします。IT技術者だからと言って、安易に「Webサイト作って」なんて頼んで困らせないように気をつけましょう。